力学
まずは力学、そして解析力学へ
大学ではじめに学ぶ物理学の分野は力学という事が多いでしょう。力学で学んだ内容は、後に学ぶ電磁気学などでも必要ですからそれだけ重要な分野です。その次に解析力学と呼ばれる分野も出てきます。これは量子力学を学ぶときに非常に重要でしかも内容がとても難しいです。私が大学に入って初めて難しいと感じたものは何だったのかと応えるとすると解析力学が間違いなくあがります。力学も解析力学も優れた参考書が多く販売されていますので、その中から自分に合った参考書を見つけておきたいです。
リスト
物理入門コース1 力学 戸田盛和 著 岩波書店
物理入門コースはタイトル通り物理の入門に最適な参考書シリーズです。その1巻目は力学ですが、大学1〜2年生で学ぶ重要な内容が中心であり解説も丁寧です。より専門的な内容を学ぶには、不十分ですが、レベルの高い参考書では省かれるようなところまで、易しく書かれているので、わかりやすいです。
物理入門コース2 解析力学 小出昭一郎 著 岩波書店
解析力学の初学者向けに書かれた本です。易しく丁寧に書かれているので、難解な解析力学への敷居が高いと感じたら、一度この本を読んでみるのがおすすめです。
力学I 質点・剛体の力学 原島鮮 著 裳華房
大学で力学を学ぶとき、入門書としておすすめの参考書です。この本があれば、古典力学の基礎を十分に学べるでしょう。また、途中計算まで、とても丁寧に書かれているわけではありませんが、十分詳しく載っており、各章の最後には、良質な問題が用意されており、問題を解く力を身に付ける事も可能です。
詳解 力学演習 後藤憲一 山本邦夫 神吉健 共編 共立出版
講義ではレポート課題が出されたりする事があると思います。しかも少々難しい問題も含まれる事もあるでしょう。そこで役立つのがこの参考書です。問題集のような内容になっており非常に多数の問題が掲載されています。しかも各問題の解答も丁寧です。よってレポート問題と全く同じか似たような問題が掲載されている可能性が高いのでとても参考になるでしょう。また問題演習のために使うのも最適ですが、問題数が多いので全ての問題を解くのは厳しいです。よって重要そうな問題を選んで解いてみるのが良いでしょう。
T力学 ファインマン物理学 ファインマン 著 坪井忠二 訳 岩波書店
ファインマン物理学は全部で五巻あり量子力学は第一巻目です。数式の量よりは解説や考え方などの文章が多いです。その文章が大変興味深く書かれており、物理とは何かなど本質的な事を考えさせられるでしょう。序盤には運動エネルギーや位置エネルギー、ニュートンの力学法則についても解説されており、これらは高校の物理でも学ぶでしょうが、改めてそれらについて考えさせられると思います。また大学の力学の講義では数式を駆使して学ぶ事が多いでしょうから、この本で力学の知識を補えば大変理解が深まると思います。
量子力学を学ぶための解析力学入門 高橋康 著 講談社
量子力学を学ぶ前に解析力学を勉強する事になりますが、この解析力学はとても難しく特に初めて学ぶときは理解しづらいです。そこで解析力学の入門書としてもっておきたいのがこの参考書です。実際に手に持ってみると薄い本で、中身も薄いのではと思うかもしれませんが中身は濃いです。ページ数が多くないので1冊全てを読み解析力学の基礎をできるだけ早く抑える事も可能です。

2008/10/07 更新