量子力学
重要な量子力学
量子力学は大学で学ぶ物理学で最も重要であると言える分野です。考え方や計算も難しく意味が全くわからないところも出てくるでしょう。特に量子力学で出てくる新しい考え方は私たちの直感に反するものが多く、どのように解釈したら良いのか考えてしまいがちです。よって量子力学の参考書を複数見ながらどのように考え解釈したら良いのかなど、複数の参考書をうまく活用していきたいです。
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物理入門コース5 量子力学T 中嶋貞雄 著 岩波書店
量子力学入門に適した本です。初めて量子力学を学ぶ方でも大変読みやすいです。大学では量子力学を学ぶときは、いきなりシュレディンガー方程式などを使った計算方法から学ぶかもしれません。そのようなときは、この本に載っている内容の第7章から参考になるでしょうが、第6章までの内容も量子力学の予備知識として読んでおくと良いです。
物理入門コース6 量子力学U 中嶋貞雄 著 岩波書店
量子力学の学習が進むと角運動量演算子や摂動論を学びますが、この内容で扱われる数学的手法は難しく詳しい計算方法が載っている参考書が欲しいところです。この本ではそのような難しい計算方法が詳しく載っており解説も丁寧で役立つ本です。
詳解 理論応用 量子力学演習 後藤憲一 他 編 共立出版
量子力学の理解を深めるためにも問題演習は欠かせません。良質な問題が載っている参考書は多くありますが、中でもこの本は初歩的な問題から難しい問題まで非常に多彩な問題が載っており解答例も十分詳しく書かれています。よってレポート問題を解くために参考にしたり、テスト前の演習書としても使えるでしょう。
X量子力学 ファインマン物理学 ファインマン 著 砂川重信 訳 岩波書店
ファインマン物理学は全部で五巻あり量子力学は第五巻目です。非常に理解しづらい量子力学の世界が一つ一つ解説されており、読んでおく価値が非常に高い参考書です。大学では量子力学の問題を解くための計算力もつけなければなりませんが、この本には比較的易しい計算しか必要としない問題が多く載っているので、この本だけで計算力をつけるのは難しいかもしれません。しかし本の最後にある演習問題は非常に難しいです。たとえこの本をメインにして勉強しない場合でも量子力学の理解を補うためにも十分役立つ本でであり、この本を読めば量子力学の理解がより一層深まるでしょう。
ディラック 量子力学 岩波書店
量子力学の名著として大変有名です。量子力学で出てくる計算の意味は難解で詳しく解説されていない事もありますが、この本では量子力学で用いる数学的手法から大変深く解説されており、量子力学を深く学ぶのに適しています。しかし、初めて量子力学を学ぶのにこの本のみでは難しいです。また旧字体で書かれており慣れないうちは読みづらいかもしれません。まずは易しく解説された入門的な参考書を読み、それから「ディラック 量子力学」を読むと良いでしょう。大学4年間過ごすうちに余裕があったら読んでおきたい本と位置づけていても大丈夫ですが、本当に良い本ですので持っておいて損はありません。

またこの本の入手は難しく、ほとんどのオンラインショップでも品切れとなっています。オークションや中古本屋等にて探せば見つかると思います。

2008/09/08 更新